ビジネスを考えるとき、必ずでる言葉といっても過言ではない…”コンセプト”。

検索で「コンセプトとは?」と調べると、辞書の意味を説明した「概念・観念・構想」などが出てきます。でも、ピンときませんよね。私はきませんでした。

ビジネスでのコンセプトは「”一貫性”をもたせるもの!」
そう考えると、分かりやすく、そして、実用しやすくなります。
また、事業コンセプト、商品コンセプト、サービスコンセプト…などがあるのは「どの範囲で、一貫性をもたせるか(一つのまとまりとして意味をもたせるか)」ということ。

ただ、このあたりの話は、あちらこちらを調べていると、最近は検索にも出てきます。マーケティング会社さん、デザイン会社さん、様々です。
(そうすると、検索結果をまとめた、最近の「AIによる要約」や「AI検索エンジン」でも、それっぽく言ってきそうですね)

では「なぜ私が、いま、この話題をあえて取り上げるのか?」それは20年にわたる中小企業支援の現場でのリアルな体験、そして、海外では重要視されている(P&Gなどでも)科学的な裏付け。
これらをベースに、中小企業や新規事業チームの資源最適化を考慮した「独自の発見」があるからです。

目次

  • コンセプトが持つ”記憶の力”と一貫性の本質
  • なぜ、コンセプトの一貫性が売上を生むのか?
  • 現代ビジネスの致命的課題:差別化の限界と独自化の必要性
  • コンセプト発掘の3つの罠と実践的な対処法
  • まとめ:木彫りの仏像のように、本質を掘り起こす

コンセプトが持つ”記憶の力”と一貫性の本質

人間の脳の記憶単位は「ストーリー」になっています。(科学的な研究でも裏付けられた事実です)

コンセプトにより一貫性をもたせることは、複雑な要素をふくんだ1つの事業(ビジネス)や、複数の商品・サービスなどを人間が記憶しやすくするため。つまり「一貫性をもたせることで、1つの塊(ストーリー化)する」のが狙いなのです。

ここで重要なのは「顧客が自分ごとになり、求める未来へのストーリー」であること。よくある「発信者側の、自己満足のストーリー」では、意味がありません。

なぜ、コンセプトの一貫性が売上を生むのか?

「どうやって集客すれば?」「もっと販売したい」という人はたくさんいますが、集客や販売で困ることをなくしたいなら「お客さんが自然に集まってくれるようにする」ことが一番です。

そして、そのためには、お客様の頭の中に「あなたの商品サービスを思い出す”きっかけ”」を作れることが、最も重要です。

例えば、あなたは最近何か買い物をしましたか?
たとえば、コンビニでお茶を買った、とか。
せっかくなので、何か「買ったもの」を、思い出してみてください。

それを買った時、あなたの脳内では、どんなことが起きたでしょうか?
無意識に「何を選ぶか」を、ランキングして、選んでいるのです。

また「思い出してもらい、選ばれる」ためにも「●●なら●●(●●といえば●●)」と「ある言葉で、ピーン!と、思い出してもらうように認識してもらう」ことが重要になります。

例えば・・・「スマホなら?…iPhone」「ハンバーガーといえば?…マクドナルド」のような感じです。

さらに、ライバルが強い場合は、もう1段階、絞り込んだ言葉で覚えてもらいます。例えば「”新鮮で美味しい” ハンバーガーといえば?」という感じです。
(どこのお店、どのハンバーガーを、思い出しましたか?)

このように、ある時に「特定の商品サービスのグループ内から、思い出されるトップ選手」に位置することが、極めて重要なのです。
(ちなみに、特定の商品サービスのジャンル・グループのことを、商品カテゴリーといいます)

現代ビジネスの致命的課題:差別化の限界と独自化の必要性

しかし、現代のビジネスでは、ここで致命的な課題とぶつかります。

それは…

  • 似た商品・サービスが、とにかく多い。その似まくった商品サービスが
  • SNSや動画などで膨大な数、発信されている。さらにこれから
  • AIで、素人でも企業からも、情報がまた大量に増やされて爆発!

これでは「何か工夫をしないと、発信される情報が多すぎて、埋もれてしまう」と思いませんか?

さらに、最新の調査結果でも、追い討ちされます(笑)
※ブランディングの科学1,2:パイロン・シャープ著

それは、「実は、差別化をしても、企業側が思っているほど、自社の商品サービスは、違うと思われていない。」「”顧客には、ほとんど同じと思われている”」ということです。

いま「選ばれる」ために何が必要か。
差別化では足りず…。他の商品サービスを、排除してしまうほどのインパクト。”独自化=新基準で、トンがって突き抜ける”ことで「比べられなくするのが必要」になります。

(私はこれらの時代性・状況を考慮して、コンセプトを構築していきますが、このような”従来の基準を刷新してしまう新基準によるコンセプトづくり”を、「クリティカルコンセプト」と、名付けました。)

20年の経験の中でも、特に、2015年以降〜(現在2025年)の10年は、私自身の「コンセプトの扱い方の進化した、結果。成果を大きく、そして「前倒しする手法」も身につけました。

例えば、リリース半年前の時点で、黒字化を確定させるなど、「市場に出す前に、売れる構図を設計して事前決着させる」という手法を確立。
しかも「商品やサービスがない状態」そして「施設・店舗がない状態」にもかかわらずです。

これはズバリ「他に替えが効かずに、選ばれる(予約してでもほしい状態)」になったということを意味します。

さて、それでは、この記事のまとめとして、泥臭〜い20年の経験から、コンセプトづくりの、「3つの罠」をお伝えします。

この判断を誤ると、貴重な経営資源を無駄に使ってしまう可能性が高いということで、中小企業や、大企業の新事業チームに特に気をつけてほしいので、お役に立てば幸いです。

1. タイミングの罠

たとえば、コンサルタントはよく「(圧倒的に差別化した)コンセプトが重要」というのですが、実は「コンセプトは、まだ必要ない」という状況もあります。
典型的なのは、需要がつよく、自社が扱う商品が1点などの場合。
たとえば、この段階では「戦術レベルの対応(セールスコピーライティング)」で、十分な場合もあります。

逆に「必要!」という場合もあります。商品やサービスが増えすぎて、全体の方向性がとっ散らかっている場合などです。

だいたいこんな時は「コンセプトづくりの前に、”事業を再定義”する必要」があったりします。(これによって意味をかえることで独自の価値の軸をつくる。対象顧客層が、横に拡がることにもなります。)

いくら広告費や販売チャネルを増やしても、“軸”がはっきりしないと効果が半減します。
「そもそも今、なぜコンセプトが必要なんだろう?」――ここを問うだけでも、無駄な遠回りを大幅に減らせます。
タイミングを見極めるだけで、成果は大きく変わります。

2. つくる時の罠

私の考えでは、コンセプトづくりは”改善コンセプト・革新コンセプト”の大きく2種類があります。
コンセプトづくりは、「対象となる層が、現状どのように認知しているか」と「それをどう変えていって、どう認知されるか」が重要となるため、市場タイミング(需要と供給)と、対象顧客のグループ。また、既存の情報や選択肢。
様々なことを「よく調べる必要」があります。顧客自身をこえて顧客を理解する必要があります。

特に中小企業では、簡単に考えていますので「競合や情報が多い、現代」においては、成熟市場が多く、この認識不足による失敗を多く見てきました。
(補足としておくと、ただ新しいものに革新すればいいというものでもないのが難しいところです)

3. 作り方の罠

「コンセプトは、つくるな!木彫りの仏像のように、掘り起こせ」

これは私の20年の経験から得た結論です。なぜなら、中小企業には、大手企業のような潤沢な経営資源がありません。
だからこそ、効率的に、そして確実に「顧客の心に響く価値」を見出す必要があります。

・デジタルリサーチ(検索キーワード、webデータ、SNSのハッシュタグ、投稿内容など)
・アナログリサーチ(実際に、顧客へインタビュー、現場や日常の観察調査など)

やれること、やるべきことはたくさんありますが「急所」を掴むのが大切です。売れるコンセプトの種は、市場・顧客の行動に裏付けられた”認知のスキマ”から発見する必要があるからです。

まとめ:木彫りの仏像のように、本質を掘り起こす

いうならば、それは木彫りの仏像を掘り出すように。市場と顧客の日常に深く入り込み、そこに潜んだ本質的な価値を丁寧に掘り起こしていく作業なのです。

この考え方は、以下の3つの観点から裏づけられます。

  1. 顧客起点のリサーチャーとして: 20年間、中小企業の現場で、デジタル・アナログ双方のリサーチを実施。特に、2010年からは戦略レベルのコンセプトづくりを取り入れ、中小企業の年商が1桁あがる強烈なインパクト。そして、2015年以降の10年(現在は2025年)、リリース前での黒字化確定などの成果を実現。
  2. 科学的なマーケティング・最新のブランディングの裏付け: 海外の最新研究を常にキャッチアップし、理論と実践の両面から検証。「ブランディングの科学」などの研究成果も積極的に取り入れています。
  3. リアルタイムの経営現場での実践: 15年以上にわたり、売り方よりも「売れる商品サービスの設計や、売れるコンセプトの言語化」を軸に、全体戦略とビジネスモデルの構築を実践。

それでは、今回の記事はこの辺で。また、現場からリアルな「コンセプトの今」をお届けしますね。

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